債務整理 過払い金

債務整理において、任意整理過払い金請求という単語を聞くことが多いと思いますが、2つの言葉の意味を混同してしまったり、都市伝説的な噂に振り回されてしまう人も多いです。

手続き上は明確な違いがありますので、本ページでは任意整理と過払い金請求の違いや誤解されやすい点、注意点などについて紹介したいと思います。

任意整理と過払い金請求の違い

任意整理とは

債務整理 過払い金

任意整理とは、借金を返済中の人が返済中の借金を返すのが難しい、苦しい場合に取れる手続きで、債権者と個別に交渉して借金を返済可能な額まで減額するものです。

過払い金がない場合、一般的には利息をカットして、残った元本を3年から5年程度で返済することで合意することが多くなっています。

過払い金がある場合には、発生する過払い金を精算して相殺した上で残債を少なくすることができます。

場合によっては過払い金の方が残債よりも多くなり、借金自体がなくなりお金が戻ってくることもあります。

過払い金により整理対象の借金がゼロになる場合は、一時的に信用情報機関に情報が登録されますが、完済情報として債務整理の情報はいずれ消えます。

このように、債権者と個別に交渉をして借金の減額について合意する手続きを「任意整理」といいます。

債務整理の中では最も多くの人が任意整理を選択しているメジャーな手続きです。


過払い金請求とは

債務整理 過払い金

一方で過払い金請求とは、基本的には完済した借金に対して行う手続きで、払い過ぎた利息に対して返還請求をする手続きのことです。

2008年に貸金業法が改正されるまでは、利息制限法による法定金利の上限と出資法上の法定金利の上限という2つの法定金利が存在していましたが、2006年に判例で上限金利の高い出資法上の金利でキャッシングするのは違法ということになり、これまで高い金利で貸し付けていた多くの金融機関で過払い金が発生しています。

2007年以前に20%以上の高金利でお金を借りていた人は過払い金が発生していることが多く、過払い金請求をすることで完済後の借金で払いすぎた利息を返してもらうことができます。

完済後に返済時に払いすぎたお金を返してもらう手続きなので、債務整理という扱いではなくブラックリストに載ることもありません。

素人が過払い金があるか、またその金額がいくらかを計算して、金融機関に請求することはできなくはありませんが、非常に煩雑ですので、専門家に計算してもらったり手続きを依頼するのが一般的です。

専門家に報酬を支払うことになりますが、成功報酬で過払い金の額の○%としているところが多く、損をすることはありませんし、自分で手続きを行うのはかなり厳しく、返還される過払い金も専門家に依頼した方が多く取れることが多いので、専門家に依頼することをおすすめします。

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任意整理と過払い金請求の違いは、任意整理は「借金返済中」の人が対象で、過払い金請求は「借金を完済」した人が対象となる点です。

任意整理の手続きの中で過払い金の請求をすることもありますが、このような場合、手続き上は債務整理(任意整理)の一環として行われます。

よく混同されるのですが、過払い金請求はブラックリストに載らないなどの話で言われる「過払い金請求」はあくまで借金を完済した人が請求する上でという話ですので、ごっちゃにしないよう注意が必要です。

この辺りは専門家に実際に相談されるのが一番です。(無料相談もできます。)

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過払い金請求をするとブラックリストに載るか

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「過払い金請求をするとブラックリストに載らない」、あるいは「過払い金請求でもブラックリストに載るケースはある」などと言われることも多いため、過払い金請求をするとブラックリストに載るか気になる人も多いと思います。

完済した借金に対して過払い金請求を行う場合は信用情報機関に事故情報は登録されませんので、信用情報に傷がつくことはなく、ブラックリストにのることはありません。

ただし、任意整理の中で過払い金の請求をする場合で、かつ過払い金と相殺しても残債が残るようなケースでは信用情報機関に事故情報(異動情報)が登録されることになり、俗にいうブラックリスト入りすることになります。

任意整理をしたという記録が信用情報機関に残ることになり、信用情報機関の記録は金融機関で共有されていますので、その後ローンやキャッシング、クレジットカードの審査を受ける時には任意整理の情報がネックになり、審査に通るのが難しくなります。

また任意整理をする場合でも、過払い金が発生してその過払い金で借金が完済できる場合には信用情報に傷がつくことはありません。

上述した通り、過払い金で借金が完済できる場合には、一時的に任意整理の記録が残りますが、完済情報としてしばらくすると債務整理の情報は消えますのでブラックリストに載ることはありません。

任意整理の場合、完済するかどうかが大きな分かれ目となりますので、ブラックリスト入りして審査に影響を出したくない人は、過払い金で借金が残るかどうかは慎重に確認する必要があります。


債務整理後に過払い金請求はできるか

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債務整理後に過払い金請求はできるか、気になる人もいると思います。

一般的には、任意整理をする際には過払い金が発生しているかを確認し(利息の引き直し計算)、過払い金が発生している場合には過払い金と借金の残高を相殺して整理をします。

そのため、任意整理後には過払い金が残らないのが一般的といえます。

任意整理をした後に、過払い金の存在に気づいて過払い金請求をしたい場合には、合意した内容や方法にもよりますので、専門家に確認の上過払い金請求の可否を確認する必要があります。


まとめ

債務整理 過払い金

任意整理と過払い金請求の違いを見てきました。

  • 任意整理は返済中の借金を整理する手続き
  • 過払い金請求は完済した借金で払いすぎた利息を返還請求する手続き
  • 残債が残るかどうかでブラックリスト入りするかが決まる

任意整理は、返済中の借金を整理する手続きの一つで、任意整理の手続きの中で過払い金の精算をすることもあります。

過払い金請求は、完済した借金の払いすぎた利息を取り戻すための手続きで、返還請求することで払い過ぎた利息がある人はお金が戻ってきます。

過払い金請求はブラックリストに載ることはありませんが、任意整理の手続きの中で過払い金の精算をすることと混同されていることも多く、任意整理の中で過払い金の精算をする場合は債務整理ですのでブラックリスト入りします。

ブラックリスト入りを避けたい人は、過払い金で残債が残らないようにすればよいので、専門家に相談しつつ借金を過払い金で完全に相殺できるか確認されるのが良いと思います。

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いずれにせよ、過払い金の計算や取るべきベストな手続きを素人で考えるのはとても厳しいので、過払い金請求や借金問題で悩んでいる人はまず専門家に無料相談することをおすすめします。

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