債務整理の手続きの中に、マイナーですが借金を大幅に減額できる手続きとして個人再生があります。
任意整理では解決できないくらいの高額な借金を抱えている人は弁護士に勧められることもあると思います。
個人再生とはどんな手続きで、どのようなメリット、デメリットがあるのか見ていきたいと思います。
個人再生とは
個人再生とは、裁判所に個人再生の申し立てをすることにより、借金を5分の1または100万円に減額して3年間で返済する債務整理の手続きの一つです。
個人再生は個人再生法に基づいて行われ、個人の再生を目的としています。
借金を完全にチャラにするわけではなく、個人再生後は返済をしていくことになるので、安定的な収入が必要となります。
自己破産と違って借金の理由を問われることがなく、ギャンブルや浪費が原因で作った借金でも整理することができます。
また、任意整理するよりも大きく借金を減らすことができるため、任意整理だと借金が多く残って苦しいけど自己破産は避けたいまたは自己破産できない人に向いた手続きです。
一般的には借金が300万円以上ある人に価値のある債務整理の手続きと言われています。
個人再生は家族や会社にバレるか
個人再生は手続きに必要な書類がありますので、そこから家族や会社にバレる可能性があります。
配偶者の所得証明を取得する際に家族にバレる可能性があり、退職金証明書を取得する際に会社にバレる可能性があります。
これらの書類をバレずに取得できれば、後は官報に掲載されるという点がありますが、官報は一般の人はまず見ないのでここからバレる可能性はかなり低いです。
任意整理であれば、家族には完全に秘密にして手続きを進めることができます。
なんとしても周りにバレずに債務整理をしたい、という人は任意整理を選択するのがおすすめです。
個人再生のメリット
- 借金を大きく減額できる
- 整理する借金の理由は問わない
- 家や車を残すことができる
- 取り立てが止まる
個人再生のメリットは、大幅に借金が減額できる点、借金の理由を問われない点があります。
また住宅を手放す必要がなく、家族や会社にも注意していればバレずに手続きすることができます。
個人再生は自己破産と違って、一定の金額と日常生活用品以外の家や車などの資産の差押えがありませんので、家や車などの資産を残しながら借金を整理することができます。
任意整理や自己破産などすべての手続きに言えることですが、専門家に手続きを依頼したらすぐに取り立てが止まります。
個人再生のデメリット
- 5年から10年程度は新たな借金やクレジットカードを作れない
- 安定した収入が必要
- 官報に掲載される
- 手続きが煩雑で個人では対応が困難
一方、個人再生のデメリットは5年から10年ほどは新たな借金やクレジットカードを作れなくなる点が大きいです。
任意整理、自己破産でも同じですが、個人再生をすると信用情報機関に金融事故情報が登録され、いわゆるブラックリスト入りすることになります。
ブラックリスト入りすると、ローンの審査やクレジットカードの審査、携帯電話の分割払いの審査などにまず通らなくなりますので、これらを利用することはできなくなります。
また、個人再生は圧縮した借金を3年で返済する手続きとなり、返済ができるだけの安定した収入が必要となります。
安定した収入がないと申し立て自体ができないので、その点には注意が必要です。
あと、個人再生は公的な手続きですので、個人再生をすると官報に掲載されることになります。
官報は一般の人はまず見ないので周りの人にバレる心配はありませんが、闇金などがチェックをしていてDMなどが届くことがあるので注意が必要です。
さらに、個人再生は手続きが煩雑で、個人で手続きするのはまず難しくなっています。
そのため、専門家への相談や依頼は必須となります。
総合すると債務整理の手続きの中でもメリットが多く、一定金額以上の借金がある人は積極的に検討したい手続き方法と言えます。
ただし、基本的に借金問題はどの手続を取るのがベストなのか、検討段階から専門家に相談するのが一番です。
人や借金の状況によって、取れる手続きや選択肢が異なってきますし、とても繊細な問題ですので周りのちょっと詳しいくらいの人に相談するよりも債務整理に強い弁護士事務所に相談に行くのがおすすめです。
債務整理に強い弁護士ほど全国対応で無料相談を受け付けていて、広く相談窓口を広げています。
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